BのL


 まあその、なんだ、勢いというか流れというか、自分でもどうしてこうなったのか分からないというか。目の前で殺気立っている彼女を見つめ、ふーっと横を向いた。
「どこに酔った勢いで男と寝る男がいるの、別れる!」
 勢いよく閉まったドアを眺める。まったく彼女の言う通りだ。言う通りだが腑に落ちない。覚えていないし、こいつとやったわけではない。ただの友達なのに匂わせるようなことを言ったこいつが悪い。
 空いたビールの缶をゴミ箱に放り、隣で寝息を立てている男を眺めた。掛布を剥ぐとむにゃむにゃと何か言う。安らかな寝顔を眺め、俺は小さく舌打ちをした。